向上心があることは良いこと、やりたいことがたくさんあるのも良いこと、と思いますよね。
確かにそれはそれで良いことなのですが、気がつくと何も形になっていなくて、中途半端になってしまう、ということになっていないでしょうか。
私がまさにそうでした。
そんな時に出会ったのがこの本でした。
特に最近は色んな形で仕事をする機会が増えたり、副業が出来たりして、そういう悩みをお持ちの方もいらっしゃるのでは、と思い、ここで紹介してみたいと思います。
「エッセンシャル思考」を読んだ感想
「エッセンシャル思考」とは、本当に必要な物だけを見極め、そこにエネルギーを注ぐ思考のことです。
この本を読むと「より多くの仕事をこなすコツ」が分かるのではなく、「自分が本当にやるべき仕事」が見えてきます。
今目の前にたくさんやるべきことがあって、それをどうすれば良いのか困っている、という方に取っては、読んでもすぐに役に立たないかもしれません。
しかし、長い目で見ると自分の状況を打破する根本的な解決策が見出せると思います。
この本は4つのパートで構成されています。
パート1 エッセンシャル思考とは何か
パート2 見極める技術
パート3 捨てる技術
パート4 しくみ化の技術
個人的にはパート1が、一番深い内容だと思いました。
自分でいうのもなんですが、私は結構真面目な方です。
期限を守りますし、なんなら期限よりも早く仕事を片付けたいと思う方。
そのため「やらなくては」という物事に追われることもしばしばで、そういった状況が続くと精神的にあまり良くないな、と思うことがあります。
この著書によると「やらなくては」こそが、「非エッセンシャル思考」であり、そこから見直さなければならないそうです。
あとは、「どれも大事」「全部できる」というのも代表的な非エッセンシャル思考で、見直しの余地がありとのこと。
パート1では、今の思考を見直し、より少なく、しかしよりよく、充実感を得られるための思考を教えてくれます。
しかし、思考のくせというのは、気がつくと元に戻ってしまうので、私はこのパート1だけを繰り返し読んで、自分の中に定着させるようにしています。
パート2、パート3はタイトルにある通り、エッセンシャル思考では欠かせない考え方を知ることが出来ます。
パート4では、エッセンシャル思考を実践に落とすための、具体的なコツが書かれています。
バッファを考える、ボトルネックを特定する、など仕事ですぐに使える内容が盛り沢山です。
中間管理職の方におすすめ
ある程度の部下を束ねる立場にある「中間管理職」で、時に誰よりも仕事を抱えている大変そうな方がいらっしゃいます。
好きでそうなっているのなら良いのですが、勝手にやることが増えて行ってそうなってしまう方も多いのではないでしょうか。
エッセンシャル思考を体得すると「本当に必要なこと」だけが見えてくるので、今ある状況の打破につながるのではないか、と思います。
まとめ
私は意外にも抱え込みやすい性格だったんだ、結構追われていたんだな、とこの本を読んで気づくことができました。
エッセンシャル思考にある「少ない労力でより良い成果を出すにはどうするか」って考えること自体が、なんだか悪いことをしているような気分になりますが、それは真面目な日本人ならではの思考かもしれません。
でも、私個人としては、エッセンシャル思考を知って、自分の人生がより良くなったと思います。
仕事を減らす決心がつきましたし、以前よりも仕事の質をあげることができました。
以前の状況には戻りたくないので、繰り替えしこの本を読んで、エッセンシャル思考をクセづけるようにしています。
毎日忙しく、本質的なことを見失いそうな方には、ぜひ手にとって欲しい本です。