不動産

不動産業者、実は右肩上がりに増えている

世の中にはたくさんの商売がありますが、企業名からどんな商売か検討が付くケースもあります。例えばそんな中、実はけっこう紛らわしいなあ、と思っているのが「不動産屋」です。社名・店名で言うと「〇〇不動産」「◇◇建物」「××ホーム」などですが、会社によって得意分野はだいぶ違いますよね。同じ「△△ホーム」でも、売買の物件をメインで扱っているところもあれば、専ら賃貸用の物件を扱っているところもありますし、コンサルティングを主にしているところも。さらに、物件の価格帯やエリアによって棲み分けがなされている場合もあります。三井不動産や三菱地所のように開発事業を手掛けていて売り上げが1兆円も超える大会社もあれば、いかにも「街の不動産屋さん」といった自営業者もあります。
だからなのかは分かりませんが、一般人からすると、すごく分かりにくい業界だと思います。だって、一般人は賃貸物件を借りるのなんて、数年に1度のことですし、住宅や店舗など、いわゆる不動産の購入は一生に1度のこともありますから、日ごろの馴染みが薄いのです。店舗の前面のガラスに物件情報を書いた紙がいくつも並べられていれば、賃貸メインの店だと分かるのですが、最近はそうした不動産屋が減ってきたでしょうか。外から見たら、オシャレなカフェのような雰囲気の店もあり、ますます分かりにくいのです。

宅建業者、全体の2割が東京に

そんな中、面白い統計を見つけました。公益財団法人不動産流通推進センターによると、不動産業の法人数は増加傾向にあり、平成30年33万7934社で、直近10年間だけで4万社ほど増えています。全産業に占める割合は年々高まっており、今や全産業の12%が不動産業者となっています。日本は人口が減少していますから、内需型の産業は放っておけば事業者数は減っていきそうです。不動産業は法人数に加えて従業者数も増えていますから、それだけニーズが広がっているということでしょうか。
ちなみに宅地建物取引業者は全国に12万4451人おり、その2割程度に当たる2万5277人が東京に集中しています。東京の不動産の動きは地方より活発でしょうから、事業者が集中しているというのは、その辺りと関係しているのでしょうか。

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