今年は東京五輪に加え、パラリンピックも開催され、障害のある人への理解が社会的に進んだと思います。そこで、今回は「放課後等デイサービス」を紹介します。それと言うのも、放課後等デイサービスとは障害のある子ども(小学生、中学生、高校生)が、学校の後や長期休暇中に通える施設だからです。
放課後等デイサービスでは、障害のある子どもたちに放課後を過ごす居場所をつくることで、保護者にとっては安心して働ける環境を提供することになります。そのため、障害児のための「学童クラブ」のような位置づけとなっているとも言えます。では、広島市内には放課後等デイサービスの施設がどれくらいあるのでしょうか。「LITALICO発達ナビ」というウェブサイトで条件を入れて検索してみると、210件がヒットしました。どうでしょう?肌感覚では結構多いですよね。
プログラムは施設により異なる
放課後等デイサービスによるプログラムは主に生活力の向上を目的としています。ただ、施設によっては、計算や文章力といった基礎的な学習、パソコンを使ったプログラムなどが学べることもありますので、利用する際は各施設に事前に問い合わせてみてください。
サービスを利用できるのは、学校教育法の学校(幼稚園、大学を除く)に就学している障害のある児童です。年齢で言うと、6歳から18歳までの方ですね。もっとも、サービスの利用ができなくなって困る場合は20歳まで利用できる特例もあるようです。
それでは、逆に受け入れる施設側に必要な条件は何でしょう。以前は国や自治体が基準を設けていなかったため、資格を持たない人でも働いていましたが、現在ではサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者(障害者の保険、医療、福祉、就労、教育の分野の支援業務における実務経験が5~10年あり、研修を修了した人)の配置義務が定められているようです。こうして見ると、けっこう厳格な要件ですよね。資格を持っていれば、すなわち必要十分な環境が保証されるわけではありません。それでも、自分の大切な子どもを預けるわけですから、知識と経験を持った人がいるのは安心できる材料ですね。