事業

今治と塩と造船

今治市の造船に塩あり

今治市の造船業は全国的にも有名です。今治市における造船を語る上で、絶対に外せないのが塩です。「何の話」状態で、訳が分からないと思われるでしょう。しかし造船と塩の関係は、今治の根幹を担うほど重要なこと。今治市の塩は、全国レベルで有名です。日本全国各地のスーパーで、今治で製造された塩を見かけない日は「ない」と、断言しても問題はないほど。
今治市の塩の歴史をさかのぼると、12世紀に辿り着きます。塩は、12世紀の時点ですでに完成されていたのです。今治の高品質な塩を運ぶために使われたのが、海運でした。

塩で地域活性化

江戸時代になると、塩作りはさらに活発になります。当時ボロボロだった藩の立て直しに「塩」が注目され、海運業で町は盛り上がりました。海運業を盛り上げるのに必要不可欠なのは、塩と船です。
現在のように、車もなければ飛行機もなかった時代。遠く離れた場所に新鮮な塩を届けるには、高いレベルの造船が必要になります。今治は日本全国から船が往来。物の売買だけでなく船修理や造船を手掛ける船大工も、今治に集結したそうです。

出港を待つ船

いくら塩のためとはいえ、当時の航行は命がけ。何せGPSもない時代です。当時の船乗り達は天気や潮の流れを読み取り、船を出すタイミングを見計らっていました。タイミングが合わない場合は、長期間今治の港で待機することになるでしょう。
待機していた船が多く集まっていたのが、波止浜湾です。波止浜湾ではベストタイミングを見計らっていた間、船大工達が船の修理に携わっていました。船の修理をベースとして、今治市の造船技術はかなり向上したのです。

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